パインケイコの美術館・博物館・文学館備忘録一覧

西洋の画家(備忘録)

日本の画家(備忘録)

国宝(備忘録)

2023年1月14日(土)国立新美術館(独立選抜書展)


2023年1月13日(金)コレクション展示(中村屋サロン美術館

目玉は中村彝の「少女」。彝は夭折の画家、洋画の天才、孤高の画家といわれている。

新宿中村屋の創業者、相馬愛蔵・黒光夫妻は芸術文化に深い理解を持ち、店には多くの芸術家・文化人たちが集まっていた。

彝は中村屋裏のアトリエで制作。『少女』は相馬夫妻の長女俊子をモデルにして描いたもの。彝は俊子を深く愛するようになるが、相馬夫妻に反対されたため別離し、中村屋を去る。

背景の赤色と俊子の緑の服のコントラストが印象的。二人が愛し合っていたことが伝わってくる作品。


2022年1月6日(金)

パリ・オペラ座−響きあう芸術の殿堂アーディソン美術館

総合芸術の殿堂「パリ・オペラ座」の歴史と芸術に関する世界初の展覧会でフランス国立図書館をはじめとする国内外の約点もの作品が展示。

ドガの「踊り子」「バレエの授業」「舞台袖の3人の踊り子」「赤い衣装をつけた三人の踊り子」、ボナールの「桟敷席」、シャガールの「ガルニエ宮の天井画のための最終習作」「オペラ座の人々」マネの「ハムレット役のフォールの肖像」「オペラ座の仮装舞踏会」などの絵画をはじめ、バレエ・コレクション、モーツァルト・ヴェルディ・ロッシーニワーグナーの自筆譜などとても贅沢な展覧会だった。

 

マネの「オペラ座の仮装舞踏会」はアーティゾン美術館が所蔵するものとナショナル・ギャラリーから借用したものが並んでいて、比べて鑑賞することができた。同じ構図だけれど筆使いが全く違い、面白かった。

 

毛利臣男の「『白鳥の湖』の女王」が凄かった。黄金のドレスでとても派手(ゴージャス)。この衣装で踊るオディールを観たかったな。

アデル・ロマニーの「オーギュスト・ヴェストリスの肖像」がとても美しかった。ロマニーは肖像画に才能を発揮した女性画家。ヴェストリスはナポレオンをも魅了したと言われるオペラ座の名ダンサー。  

 

エルネスト・オーギュスト・ジャンドロンの「オンディーヌたち」も美しかった。透明感ある白い肌の女性たちはオンディーヌ。(オンディーヌは水を司る精霊で本来魂はないのだけれど、人間の男性と結婚すると魂を得ることができるのだそう。でも水のそばで夫に罵倒されると水に帰ってしまい魂を失うのだとか)

 

ランチはダバ インディア(Dhaba India)店内は広く、活気に満ちた南インド料理屋さん。次から次へと来店客。とっても美味しいカレーだった。(三食カレー1200円・チャイ250円)

2022年12月29日(木)長女と

2022年12月12日(月)夫と

京都・智積院の名宝サントリー美術館

<特に心惹かれた作品>

『松に秋草図/長谷川等伯』国宝。大きな作品。すすきの配置は幾何学的。茎と葉が勢いよく伸びてゆく描写が見事。

『楓図/長谷川等伯』国宝。紅葉と秋草の見事な共演。左の余白が良い。

『松に黄蜀葵図/長谷川等伯』国宝。とても大きな作品。風に松の葉が表裏に翻る様や芙蓉と黄蜀葵の描写が見事。とても美しい。

『六羅漢図屛風/長谷川等伯』 71歳の時の作品。羅漢の個性的な表情や独特の風体が大胆な輪郭線で強調されている。とてもユーモラスで魅力的な作品。岩や波の描写には晩年の東伯の個性が明確にうかがわれる。

『桜図/長谷川久蔵』国宝。緑鮮やかな柳を背後に大輪の八重桜が見事に花咲き、春爛漫の風情をたたえている。胡粉(白い絵の具)を盛り上げた桜の花弁が金色に明るく映える。一つ一つの花がとても美しい。

『朝顔図/土田麦僊』晩年期に制作されたもの。葉や蘿がすっきり整理されていて、画面の余白を活かしている。

『婦女喫茶図/堂本印象』お洒落な色使い。華やかでモダンな作品。

『松桜柳図/堂本印象』楓図や桜図を意識して描いた作品だと言われている。画面をダイナミックに横切る柳の幹や平面的な松の葉などに、その影響を感じさせる。とてもお洒落。

『刺繍法華経』白い絹地に「法華経」の一部を刺繍で表している。見返しには釈迦如来お普賢菩薩などが刺繍され、経文は藍糸で表されているが「佛」の文字のみ金糸が用いられている。圧巻。

『蓮舟観音図/徳川綱吉』柔和なお顔の観音様。流麗な衣のしわや繊細な淡彩の着色など隅々まで丁寧に表現されている。

 

ランチは鈴波 東京ミッドタウン店茅乃舎 東京ミッドタウン店


2022年12月12日(月)夫と

国立劇場オープンシアター(国立劇場 大劇場)

再整備のため2023年10月をもって57年の歴史に幕を閉じる初代国立劇場。昨日と今日の2日間、平櫛田中=作『鏡獅子』のレクチャー&デモンストレーションのイベントがあったので行ってきた。ロビーに飾られている日本を代表する芸術家の絵画や彫刻も見学。


2022年11月30日(水)

特別展 西行―語り継がれる漂泊の歌詠み―五島美術館

「西行」をテーマとした国宝4件、重要文化財20件を含む名品約100点の展示。とても贅沢。

庭も素晴らしく紅葉の時は特におすすめだが、本当に椅子が少ないので、万人にすすめられない。

<特に心惹かれた作品>

『西行物語絵巻』現存最古の西行物語絵巻。西行の修行の様子が洗練された画風で趣深く描かれている。(復元模写もありわかりやすい)

☆狩野尚信『富士見西行・大原御幸図屏風』両場面を一双とする屏風は珍しいとのこと。大きな富士山に小さな西行。贅沢な作品。物語絵巻。

☆俵屋宗達『西行物語絵巻(詞:鳥丸光廣)』西行が天竜川の渡し舟で武士に鞭で叩かれている場面。宗達ならではの人物描写や豊潤な色彩感覚、たらしこみを使用。

☆俵屋宗達『西行物語絵巻(詞:鳥丸光廣)』柔らかくて優しい色使い。

☆可能探幽『新三十六歌仙図帖』柔繊細で巧みな筆使いで表情や衣装を見事に表現している。

☆奥村政信『西行と遊女図』華やかな遊女と旅姿の西行を濃彩と水墨で対照的に描いている。


2022年10月23日(日)11月1日(火)12月5日(月)

東京国立博物館創立150年記念 特別展「国宝 東京国立博物館のすべて」東京国立博物館

<1回目>待ちに待った特別展。10時半~の予約。2分前に到着。入館まで15分ほど。念願の国宝『松林図屛風  長谷川等伯筆』を観ることができた。正に「静寂の美」。空気まで表現している感じ。

国宝『孔雀明王像』細やかな裁金模様。優美な画風に平安貴族こ美意識が伺える。とても美しい。

国宝『虚空蔵菩薩像』光背や衣の裁金模様。繊細優美な肉身を象る朱線。平安貴族こ美意識が伺える。

国宝『遍聖絵巻 第七 法眼円伊筆』近江国関寺で7日間の行法を始める一遍たちや、京都四京極の釈迦堂に一遍たちが入る場面の坊さんたちの密度が凄い。圧巻。

国宝『花下遊楽図屛風 狩野長信筆』最新ファッションに身を包んだ歌舞伎踊りの群像表現が見事。表情も良い。

国宝『納涼図屏風 久隅守景筆』家族の温かみと詩情のある作品。癒される。

国宝『鷹見泉石像 渡辺崋山筆』人柄まで表現されていて見事。

国宝『賢愚経残巻(大聖武) 伝聖武天皇筆 1巻』聖武天皇筆と伝えられている。雄渾な大字の経文から「大聖武」と呼ばれる写経の名品。 きちんとした性格が伝わってくる。美しい。奈良時代のものを鑑賞できるなんて有り難い。

国宝『清水寺縁起絵巻 巻中 土佐光信筆』

国宝『梨地螺鈿金装飾剣』平安貴族の美意識を具現化している華麗な装飾。美しい。

国宝『群鳥文兵庫鎖太刀 刀身銘 一(上杉太刀)』 帯執に兵具鎖を用いた兵庫鎖太刀で、群鳥文を表した蒔絵と金物の装飾が見事。

国宝『扁平鈕式銅鐸』国宝『片輪車螺鈿手箱』照明が暗くて、描かれている絵が見えづらくて残念だった。

☆尾形光琳『風神雷神図屛風』緑・青・赤の原色の鮮やかさと緻密に計算された構図。光琳のデザイン感覚はやっぱり凄い。

☆  土佐光信『清水寺縁起絵巻 巻中』凄い。

☆ 岸田劉生『麗子微笑』肌の輝きや毛糸のほつれなどの質感が凄い。写実的描写が際立っている。

☆ 奥村政信『芝居狂言舞台顔見世大浮絵』遠視遠近法で奥行きを強調した「浮絵」表現。

<2回目>12時半~の予約。待たずに入館。国宝『檜図屛風 狩野永徳筆』が今回の目玉。ダイナミックな幹に繊細に描かれた葉。力強さ繊細さの対比が凄い。圧巻。

<3回目>12時半~の予約。5分ほどで入館。国宝「洛中洛外図屏風」が今回の目玉。これでトーハク所蔵89すべての国宝を観ることができた。幸せ

「国宝国宝」と言っていたので「源氏物語図屛風えびチーズサンド」が届いた


2022年10月16日(日)長女と

美をつくし―大阪市立美術館コレクションサントリー美術館

今日は長女と鑑賞。本当に「美をつくし」。児玉希望の『枯野』がやっぱり良い。


2022年10月4日(火)

生誕140年 ふたつの旅 青木繁×坂本繁二郎館蔵アーディソン美術館

青木繁と坂本繁二郎の66年ぶりの二人展。石橋財団収蔵のものと借用作品を合わせて約250点もの作品を観ることができる。また二人の生涯を知ることができる大変充実した展覧会。

青木と坂本は同じ高等小学校と洋画塾で学び画家になったが、青木は28歳の若さで夭折、坂本は87歳まで生きた。青木の作品を観ることができるのは、坂本が青木の作品が散逸するのを惜しみ、石橋正二郎にその遺作を集めて美術館を建ててもらいたいと申し出たからだとか。

坂本繁二郎は自然を愛し、淡い色で馬や牛を描いた作品が多い。温かさが伝わってきた。青木繁の作品は情熱的。『魚夫晩帰は圧巻。しかし絶筆の『朝日は穏やかな作品でとても美しかった。胸がキュンとして自然に涙が出てしまった。涙が出てしまうほどの作品に出会うことができて幸せを感じた。


2022年9月23日(祝)夫と

美をつくし―大阪市立美術館コレクションサントリー美術館

「なにコレ」の解説が面白いので、より作品を楽しく鑑賞することができた。サントリー美術館の企画は本当に素晴らしい。

<特に心惹かれた作品>

☆長谷川等伯『烏梟図屏風』69歳の時の作品。伸びやかな墨線に心奪われた。

☆ 尾形光琳『図案小品集』

☆尾形乾山『光琳宛書状』光琳に貸した金を催促する内容。光琳は父の遺産を湯水のように使い続けていたとか。

☆勝部如春斎『小袖屏風虫干図巻』豊かな彩色と緻密な描写が見事。

☆(伝 )後柏原院卿内侍『新蔵人物語絵巻』現在にも通じるストーリーで面白い。

☆原在中『百鬼夜行絵巻』百鬼のほとんどは擬人化された道具たち。ユニークで可愛い。

☆原在正『猫図』ふっくらとした体を丸めて眠る猫。柔らかそうな毛並み。

☆児玉希望『枯野』絹本彩色の屏風絵。大きな作品。ススキがなびく枯れ野に鋭い目つきのキツネが一匹。淡くて美しい彩色。心奪われた。

☆橋本関雪『唐犬』唐犬のしなやかな体や毛並みの質感が素晴らしい。

☆上村松園『晩秋』清らかな気品に満ちた作品。心奪われた。

『橋姫蒔絵硯箱』美しい硯箱。宇治川にあしらわれた象牙製の水車は蓋を上下に傾けると内部に設けた容器から水銀がめぐり、水車がくるくるた回転する仕掛けだとか。

『三彩印花 花文椀』中国・唐時代に作られた三彩の碗。底まで文様が施され、とても美しい。


2022年9月16(金)夫と

特別展「日本美術をひも解く―皇室、美の玉手箱」東京藝術大学大学美術館

『絵師草紙』鎌倉時代の作品。落胆している様など描写が面白い。

☆ 伊藤若冲『動植綵絵』裏彩色という技法を取り入れて細密に描かれている。構図のこだわりと色彩の美しさに思わずため息が出た。

☆円山応挙『牡丹孔雀図美しい孔雀。岩絵具は本当に良い。青色はアズライト(藍銅鉱)、緑色はマラカイト(孔雀石)。

☆高橋由一『鮭油彩画ならではの質感。

☆横山大観『飛泉』


2022年8月31(水)夫と母と

カラーフィールド 色の海を泳ぐDIC川村記念美術館


2022年8月30(火)夫と

国立西洋美術館リニューアルオープン記念 自然と人のダイアローグ フリードリヒ、モネ、ゴッホからリヒターまで国立西洋美術館

素晴らしい展覧会。とても見応えがあった。やっぱりゴッホ、モネ、ルノワール、ピサロの作品が好き。特にゴッホの「刈り入れ」に感動した。


2022年8月23(火)夫と長女と

国立西洋美術館リニューアルオープン記念 ポーラ美術館開館20周年記念展 モネからリヒターへ ― 新収蔵作品を中心にポーラ美術館

長女のリクエストでポーラ美術館へ。思ったよりも作品が少なかった。前回は全部の作品を鑑賞するのに3時間半も掛ったのに今回は1時間で終了。モネとリヒターの作品を並べて展示しているのは良かった。


2022年6月19(日)

太宰治と芥川龍之介(太宰治展示室 三鷹の此の小さい家(三鷹市美術ギャラリー))

今日は太宰の「桜桃忌」。


2022年5月23日(月)、5月29日(日)夫と、6月4日(土)次女と

大英博物館 北斎―国内の肉筆画の名品とともに―サントリー美術館

世界一有名な日本画家と言われている「葛飾北斎」の展覧会。大英博物館館から里帰りした選りすぐりの名品の数々を楽しめる。「神奈川沖浪裏」「凱風快晴」「山下白雨」などの「冨嶽三十六景」をはじめ、肉筆画、狂歌絵本、読本挿絵、絵手本、花鳥画、百物語など展示の種類が多くて見応えがあった。

<特に心惹かれた作品>

『市川鰕蔵の山賤実は文覚上人』「春朗」の画号で活動していた初期の作品。

『椿説弓張月「編第一巻より源為朝』』曲亭馬琴の出世作で挿絵を担当。当時の大人気作。

『歌占図』席画(即興で描いた絵)素晴らしい。

『肉筆画帖(塩鮭と鼠)』肉筆ならではの丁寧な彩色。描写が見事。

『端午の節句図』細密な描写。見事な絵画技術。

『河骨に鵜図』『渡船山水図』北斎88歳の時の作品。

『弘法大師修法図』晩年期最大の作品。圧巻。


2022年5月23日(月)

メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年国立新美術館

メトロポリタン美術館(MET=メット)が所蔵する2500点以上の西洋絵画の中から、15世紀前半のイタリア・ルネサンスから19世紀末のポスト印象派まで500年を代表する巨匠の名作65点が展示。そのうち46点は日本初公開。 フェルメールの作品の中でも珍しい寓意画『信仰の寓意』も展示されていた。時代ごとのチャプターになっていて見やすかった。

<特に心惹かれた作品>

☆ディーリック・バウツ『聖母子』 小さい作品だけれど、一本一本丁寧に描かれた毛髪や、リアルな腕・指の関節や首元のシワの描写に魅了された。

☆エル・グレコ『羊飼いの礼拝』明暗表現、細やかな描写を省略した大胆で自由な筆使い。

☆サルヴァトール・ローザ『自画像』ローザの知的な性格が伝わってくる作品。

☆カラヴァッジョ『音楽家たち』美しくて官能的。服や布のひだ、質感の表現が見事。

 ☆フィンセント・ファン・ゴッホ『花咲く果樹園』春の喜びが伝わってきて癒された。

☆アルフレッド・シスレー『ヴィルヌーヴ=ラ=ガレンヌの橋』明るい色遣いに癒された。


2022年5月3日(祝)

館蔵 春の優品展−吉祥の美五島美術館

国宝「源⽒物語絵巻 鈴⾍⼀・鈴⾍⼆・⼣霧・御法」

庭も素晴らしいので、とてもおすすめの美術館ではあるが、椅子が少ない。(5席ほど)

源氏物語絵巻の映像が流れているが、画面の前に椅子がないので立ち見しなければならない。私は体力があるので問題ないが、ほとんどの人は疲れてしまって映像の全部を観ることができないと思う。残念。


2022年4月24(日)夫と

国立西洋美術館

東京国立博物館(本館・法隆寺宝物館)静寂な空間。


2022年4月21日(木)

イスラエル博物館所蔵 ―ピカソ ― ひらめきの原点 ―パナソニック汐留美術館

青の時代から347シリーズまで時代別に作品が展示されているため、作品が変換していく様がわかりやすかった。また作品横に絵画技法の説明パネルがあり、親切。

<特に心惹かれた作品>

『お針子』当時のミューズであり恋人のフェルナンデを描いたバラ色の時代末期の作品。柔らかいピンク色を使っていて恋人への優しさを感じた。

 『三人の女たち』エッチングを用いた作品。線的な造形。美しい。 

『顔(マリー=テレーズ)』透明感のある横顔が美しい。

 夜、少女に導かれる盲目のミノタウロス人の女たち』 アクアチント技法。モノクロ。陰影表現が圧巻。

 『海の前の女』ドラ・マール。繊細で美しい。

 347シリーズ』86歳のピカソが7ヶ月足らずの間に制作された347点のエッチング。エロテックな表現もあるが、ピカソが愛したモチーフ全てが描かれている。 


2022年4月8日(金)

春の江戸絵画まつり 普通の系譜「奇想」があるなら「ふつう」もありますー 京の絵画と敦賀コレクション府中美術館

前期の展覧会が10日までなので慌てて美術館へ。日本絵画も良いな。岩絵の具の美しさに心奪われている。見応えのある展覧会だった。後期も必ず行かなくては。

 <特に心惹かれた作品>

☆作者不詳 『牧童群牛図屏風』

☆土佐光起『伊勢図』墨だけで描かれた風景の中に伊勢だけが赤と緑の鮮やかな色で表されている。とても美しい。顔や着物の細密な描写が素晴らしい。

☆円山応挙 『西王母・寿老図』『猛虎図』尻尾の縞模様の見え方が立体的。リアルに描かれているが愛らしい。

☆森狙仙『蜂猿図』リアル。可愛い。

☆中村西渓 『猛虎図』リアル。

☆岸駒 『白蓮翡翠図』

☆岸連山『竜虎図』豊かな表情。毛のつやつや感。ふっくらした足。表現力がすごい。

☆気指令『百福図』100人のお多福が圧巻。一人ひとりの髪の毛がすごい。楽しい作品。

☆土佐光貞『粟に鶉図』 

☆菊池容斎『関ヶ原合戦図屏風』人物などの輪郭がなるべき見えないように描かれているのが特徴。岩絵の具の美しさを実感。

☆原在中 『竜図』迫力がある。すごい。

☆浮田一蕙『徒然草図』細密。美しい。

☆狩野探信『紅葉賀図』赤、橙、緑、青、金色と鮮やかな絵の具が美しい。

☆中島来章『三国志武将図屏風』迫力と躍動感がある。すごい。 


2022年4月7日(木)

はじまりから、いま。1952ー2022 アーティゾン美術館の軌跡 ̶古代美術、印象派、そして現代へアーディソン美術館

前回は次女と行ったため、ゆっくり鑑賞できなかったので、今日はひとりで思う存分楽しんできた。

アーディソン美術館はモネ、ルノワール、ゴッホ、ゴーガン、ドガ、セザンヌ、ピカソなど西洋絵画の巨匠たちの作品や現代のザオ・ウーキー、近代日本絵画の名画の数々を堪能できる。収蔵品のレベルの高さに感服。本当に凄い。創立者の石橋正二郎氏に感謝せずにはいられない。

所々に椅子が置いてあり、座ってゆっくり絵を眺めることができる。

モネのピンクに染まった『睡蓮の池』も良いけれど『黄昏、ヴェネツィア』が素晴らしかった。視覚障害の療養目的で訪れたヴェネツィアで描かれた作品。燃えるように輝く空と海と建物は圧倒的。

ルノワールの柔らかくて温かみを感じさせる絵画が好き。彼が描く女性の裸体は本当に良い。豊かな肉体、透明感のある肌に心奪われた。『すわる水浴の女』にうっとり。『すわるジョルジェット』はおしゃまで何とも愛らしい。


2022年4月1日(金)

ドレスデン国立古典絵画館所蔵フェルメールと17世紀オランダ絵画展東京都美術館

フェルメールの『窓辺で手紙を読む女』は、1979年のX線調査で壁面にキューピッドが描かれた画中画が塗り潰されていることが判明。修復後の『窓辺で手紙を読む女』の公開は所蔵館以外では世界初とのこと。ドレスデン国立古典絵画館が所蔵するオランダ絵画の黄金期を彩る名品約70点と合わせての展覧会。

開催は3日まで。今日の閉館は19時だったので、仕事の後に急いで上野まで。フェルメールの作品が1点しかなくて残念だったが、4年かけて現れたキューピッドを鑑賞することができた。修復映像も流れていて、より楽しめた。

<特に心惹かれた作品>

☆ミヒール・ファン・ミーレフェルト 『女の肖像』

☆ ワルラン・ヴァイヤン 『自画像』

☆バルトロメウス・ファン・デル・ヘルスト『緑のカーテンから顔を出す女』表情が凄い。瞳に吸い込まれそう。

☆アーレント・デ・ヘルデル 『槍を持つ男』

☆ ヤン・ステーン 『ハガルの追放』

☆ ピーテル・デ・リング 『キジのパイがある静物 』

☆ ヨセフ・デ・ブライ 『ニシンを称える静物」

☆ メルヒオール・ドンデクーテル『 羽を休める雌鶏』 鳥のラファエロと呼ばれた。白い鶏の毛の質感が凄い。リアル。

☆ ヤン・デ・ヘーム 『花瓶と果物』細部を完璧に表現。

 

東京都美術館の2階レストラン・ミューズでハヤシライスを食べて帰宅。上野公園の桜が綺麗だった。


2022年3月27日(日)

イスラエル博物館所蔵 印象派・光の系譜あべのハルカス

東京で見逸ってしまったので、大阪に行ったついでに鑑賞してきた。

エルサレムにあるイスラエル博物館から、印象派を中心にバルビゾン派、ポスト印象派やナビ派などの作品69点が来日。そのうちの59点が初来日とのこと。

行って良かった。充実した展覧会だった。

<特に心惹かれた作品>美しい色彩と温かみのある風景画に心惹かれる。

☆ブーダン『港に近づくフリゲート艦』

☆モネ 『エトルタ、アヴァルの崖』 

☆シスレー 『ロワン川のほとり、秋の効果』『 サン=マメス、ロワン川のはしけ』

☆ピサロ 『朝、陽光の効果、エラニー』『エラニーの日没』『テュイルリー宮庭園』

☆テオ・ファン・レイセルベルヘ 『地中海、ル・ラヴァンドゥー』

☆ギヨマン 『セーヌ川の情景』

☆ポール・シニャック 『サモワの運河、曳舟』楽しんで描いているのが伝わってくる。

☆ゴーガン 『マルティニークの村』

☆ハッサム 『夏の陽光(ショールズ諸島)』

☆ゴッホ『 麦畑とポピー』明るい作品。とても好き。ゴッホの作品の前に立つと胸がキュンとなるのはなぜかしら。

家に飾りたいベスト3は、ゴッホの『 麦畑とポピー』、ピサロの『朝、陽光の効果、エラニー』『エラニーの日没』かな。 

 

整理券が配られ、入館するまで30分ほど時間があったので、カフェチャオプレッソ あべのハルカス店でお茶をした。17階にあり、窓からの眺めを楽しめる。周りの人たちは本を読んでいたり、PCをしていたり、のんびり過ごしていた。近くにあったら通うだろうな。


2022年3月21(祝)夫と東京国立博物館)本館・平成館・特別展

日本最古の医学書『医心方』の展示が今日までだったので、慌ててトーハクへ。トーハクは本当に見応えがある。会期中に行くつもりだった『空也上人と六波羅蜜寺』をついでに鑑賞。有名な「空也上人立像』も圧巻だったけれど、運慶の『地蔵菩薩坐像』に心奪われた。衣のひだが布の質感を見事に表現しているし、足の肉付きも感じられてリアル。

『空也上人立像』は運慶の4男「康勝」の作品。親子揃って本当に凄い。 

ランチは上野公園内の精養軒本店


2022年3月4日(金)夫と次女と
特別展 ポンペイ東京国立博物館) 

紀元後79年、イタリアのナポリ近郊のヴェスヴィオ山で大規模な噴火が発生し、ローマ帝国の都市であったポンペイが火山噴出物に飲み込まれた。火山灰で埋没した古代の居住地には、当時の人々の生活空間と家財がそのまま封印され、展覧会ではモザイク、壁画、彫像、工芸品、日用品など150点もの発掘品が展示されている。

第1会場に入ると、ヴェスヴィオ山噴火のCG映像が流れている。大きな画面で迫力がある。火山の噴火で一瞬に命を失った女性の石膏像があり、ドキッとした。

第2会場ではポンペイ遺跡の3つの邸宅の一部が再現されていて、本当に2000年前にタイムスリップしたような気持ちになった。

展示されている調度品や医療器具などから高度な文明と豊かな暮らしを垣間見ることができた。

美しい『青の壺』や『エメラルドと真珠母貝のネックレス』や緻密なフレスコ画やモザイク画にも心奪われた。

展示や演出に凝った充実感のある展覧会だった。

ランチは明治時代から続く老舗の洋食屋「黒船亭」。


2022年2月24日(木)
グランマ・モーゼス展 ― 素敵な100年人生世田谷美術館

27日までの開催なので慌てて出かけてきた。アメリカの「国民的画家」といわれる人気画家「グランマ・モーゼス」ことアンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼスは日本でも人気があるようで,老若男女を問わず多くの人が鑑賞していた。

グランマ・モーゼスは人生の大半を農家の主婦として過ごし、刺繍絵を得意としていたが、リウマチで刺繍ができなくなり、75歳で絵を描き始めた。80歳の時に初の個展をニューヨークで開催。101歳で亡くなる3か月前まで熱心に絵を描き、1,600点以上の作品があるそうだ。展覧会では愛用品や関連資料、刺繍絵を含む131点が展示されていた。

「いつも何か楽しくて元気の出るものを描きます。明るい色と生き生きした動きが好きなのです。」と言っていた通り、絵を見ていると、どの作品からも温かさが伝わってきて、とても幸せな気持ちになった。

『キルティング・ビー』という作品は村人たちが集まってキルティング制作などをしているもの。キルトの幾何学的なバターンが素敵だし、抽象化されたテーブルセッティングが面白い。テーブルの下にいる犬も可愛いかった。楽しげな様子も伝わってきて心がウキウキした。

また、風景画も素晴らしかった。特に最後の完成作『虹』の前に立った時、自然界と人間への大きな愛を感じ、涙が溢れた。

可愛いクッキー缶と「ジェニーさんのりんご畑 Apple Butter」を購入。 本場アメリカの伝統製法で作られたもので、材料はりんごとシナモンのみ。天然の甘さと香りが良く、あっという間に食べてしまった。 

ART / MUSIC わたしたちの創作は音楽とともにある

横尾忠則氏が好きなので覗いてみた。会場内ではエレクトロな曲が流れていて、異質な空間。

アンリ・ルソーや草間彌生の絵もあった。圧巻だったのはアドルフ・ヴェルフリの『ツィラー=タールの聖三位一体』

アドルフ・ヴェルフリは31歳のときに精神科病院に収容され、35歳から65歳まで絵を描き続けたそうだ。絵と文字と音符で埋め尽くされた緻密な作品で、彼の世界観に引き込まれた。

 竹久夢二の「砂がき」を読んでいたら、「文展の第一回の展覽會であつたか、白馬會であつたか、利根川の上流をかいたべらぼうに大きな畫や、變な顏の赤白い女が花の前に立つてゐる畫が評判であつたが、あんな感覺も表情もない畫がどうして好いのかわからなかつた。しかし青木繁氏の「わだつみのいろこの宮」と藤島武二氏の「不忍池畔納涼圖」には感心した。 今でも藤島氏は、尊敬もしてもゐるし、日本でほんたうの美人畫のかける人はあの人だとおもつてゐる。」という文章に出会い、どうしてもお二人の絵を見たくなり、大学生の次女とアーディソン美術館へ。(学生は無料)。

 アーディソン美術館は 2020年1月にブリヂストン美術館から館名を新たにオープンした美術館。東京駅八重洲口から徒歩5分。立地も良いし、美術館の中はシンプルで見やすく、とても贅沢な空間。まさに都会の中のオアシス。ほとんどの作品が写真を撮ることができるし、音声ガイドは自分のスマホで聴くことができる。本当にサービス旺盛な美術館で嬉しくなった。

  現在の展覧会は石橋財団コレクションがどのように形成されていったのか、収集の歴史を遡りながら代表的な作品約170点が展示されている。 

☆藤島武二『東洋振り』『黒扇』『天平の面影』

本当に美しい。「東洋振り」は武二が初めて横顔を描いた作品。

☆青木繁:28歳で他界。未完の天才と呼ばれた画家。

『海の幸』は22歳の時の作品。友人たちと千葉の海岸を訪れたときに制作されたもの。古代の神話風の魚師たちの姿を通して人間の生命力や力強さを表現している。こちらを向いている女性は青木の恋人だと言われていた福田さん。

『わだつみのいろこの宮』

古事記の海幸彦・山幸彦の一場面を描いた作品。とても美しい。

夢二も心奪われていたが、夏目漱石も「それから」の中で、「いつかの展覧会に青木という人が海の底に立っている背の高い女を画いた。代助は多くの出品のうちで、あれだけが好い気持に出来ていると思った」と書いている。

☆鴻池朋子『襖絵(地球断面図、流れ、竜巻、石)』世界観が凄い。圧巻。

☆ザオ・ウーキー『07.06.85』タイトルはこの絵が完成した日付。青色の濃淡と白色の組み合わせが美しい。とても癒される。いつまでも観ていたい作品。

ピカソ『腕を組んですわるサルタンバンク』『女の顔』。『女の顔』は美術館の顔とも言える作品で、石橋正二郎氏が特に愛していたもので「わたしはもちろんのこと、世界の宝だと思っております」と語っていたとのこと。

他にも錚々たる画家たちの作品が展示されていて見応えがある。 

クロード・モネ『睡蓮の池』

ルノワール『すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢』

ルノワール『すわる水浴の女』

セザンヌ『帽子をかぶった自画像』

ゴッホ『モンマルトルの風車』

アンリ・マティス画室の裸婦

アンリ・マティス縞ジャケット

ミロ 『夜の女と鳥

黒田清輝 『針仕事

山下新太郎『読書』

岸田劉生『麗子像』

古賀春江 『素朴な月夜』

クロード・モネ『黄昏、ヴェネツィア』

ルノワール『カーニュのテラス』

ポール・セザンヌ『サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール』

カミーユ・コロー 『オンフルールのトゥータン農場』

<ポール・ゴーガン 『ポン=タヴェン付近の風景』

メアリー・カサット『日光浴(浴後)』

パウル・クレー『島』

アンリ・ルソー『牧場』

ミロ『絵画』

藤田嗣治『猫のいる静物』

藤島武二『浪(大洗)』

坂本繁二郎『放牧三馬』

 

ランチは玉丁本店 八重洲店トシ・ヨロイヅカ 東京でカフェタイム。


2021年11月30日(火)

ゴッホ展東京都美術館

クレラー=ミュラー美術館からゴッホの絵画28点、素描・版画20点と、ミレー、ルノワール、スーラ、ルドン、モンドリアンらの絵画20点が展示されている。ゴッホ作品を軸に近代絵画の展開をたどる、ヘレーネ・クレラー=ミュラーの類まれなコレクションが楽しめる展覧会。

ゴッホに対するヘレーネの深い愛を感じることができた。


ゴッホ展は1992年に世田谷美術館で開催された「ゴッホと日本展」以来。30年も前に感動した記憶が蘇り懐かしく思った。

今回はゴッホの素描を堪能できて嬉しかった。

<特に心惹かれた作品・メモ>

☆ピサロ『2月、日の出、バザンクール』2月の早朝に木々が芽吹き始めたのを描いた絵。淡い色調で満ちている。

☆スーラ『ポール =アン= ベッサンの日曜日』港の美しい光景。洗練された点描技法を用いている。青い空と雲、緑の水の色。 

☆ヤン・トーロップ 『版画愛好家』男性。美しい点描。

☆ルドン『キュクロプス』引き込まれた。

☆ゴッホ

『風車』素描コレクションの1点。凄い。 

『砂地の木の根』嵐の中、大地にしがみつこうとしている木の根。生命のたたかいを表現。

『スヘーフェニンゲンの魚干し小屋』細部まで細かく描かれている。

『祈り』 

『嘆く女』黒と灰色で表した陰影によって光を巧みに処理している。 

『草地』 日本美術から影響を受けたとされる作品。美しい。

『青い花瓶の花』背景は新印象派の点描技法に近い。明るく豊かな色彩。

『黄色い家』

『海景』美しい💕

『レモンの籠と瓶』プレマーが「これはまるで天国のようだ」と言ったそうだが、本当に天国。美しい黄色。

 『種まく人』紫と黄色の強烈な補色の対比を用いて描かれた作品。圧巻。近くで見ると更に凄い。

 『サン=レミの療養院の庭』 出来ばえに満足したのか右下には珍しくサインが入れてある。

「見捨てられたような庭があり、それが僕に十分な作品を描かせてくれるので、いまだに外に出ていないんだ」とゴッホが言ったのが理解できる。作品の前に立つと、自然(神)と繋がっているゴッホを感じ、感動で涙が溢れてしまった。

『善きサマリア人(ドラクロワによる)』ドラクロワの色彩を高く賞賛し、色彩そのものが象徴的な言葉になっていると記している。凄い。足を見るとゴッホの絵だとすぐにわかる。

『草地の木の幹』自然の細部への関心や幹の大胆な切り取りを見ると浮世絵版画から学んだことがわかる作品。飾りたくなる作品。

 

上野公園内の精養軒本店で、自家製ジンジャエール(美味しい)を飲み、プリンを購入して帰宅。紅葉も見頃。


2021年10月27日(水)

ポーラ美術館コレクション展 甘美なるフランスBunkamura

 ポーラ美術館コレクションよりフランス絵画の巨匠28名の74点もの作品が集結した展覧会。3年前にポーラ美術館に行った時の感動を思い出した。

<特に心惹かれた作品>

☆モネ『睡蓮』入口正面に飾られている。

☆ルノワール『レースの帽子の少女』衣類の質感が伝わってきた。

☆セザンヌ『4人の水浴の女たち』奥行きを感じさせない平面的な絵画空間が生まれている作品。

☆ゴッホ『ヴィゲラ運河にかかるグレーズ橋』鮮やかな色彩に心奪われた。

☆マティス『室内 二人の音楽家』マティスは「私が一番ひかれるのは静物でも風景でもなくて人物像である」と述べていて、モデルを描く際に周囲を自身が所有していたテキスタイルによって装飾し、まるで舞台を舞台のように空間を演出した上で制作に取り組んでいたそうだ。 細部までお洒落なマティスの絵は観賞していてとても楽しくなる。

☆ピカソ『母子像』使用されている色は少ないけれど、とても美しい。質感が凄い。

『帽子の女』80歳を過ぎて描かれた作品だが、旺盛な想像力と躍動感が半端ない。圧巻。凄すぎる。やっぱり一番ピカソに惹かれる。

☆キスリング『花』陶器のように滑らかな仕上げと立体感。キスリングの花は写実的ではなく文様のように様式化されている。豊かであざやかな色彩による画風がとても好き。

☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆  

『エミール・ガレの女神文香水瓶』『ルネ・ラリックの香水瓶「ラ・ベル・セゾン」美しい季節』パウダーボックス「ダリア」などパリジェンヌが愛用した化粧道具12点も展示されていたが、それはそれは繊細で美しかった 


2021年9月9日(木)次女と

ランス美術館コレクション 風景画のはじまり コローから印象派へSOMPO美術館

コローやクールベ、バルビゾン派から印象派まで、フランスの近代風景画をたどる展覧会。

<特に心惹かれた作品>

☆テオドール・ルソー『沼』パノラミックな構図。移ろいゆく空と堅固な大地が対比され堂々としたものになっている。女性の赤いスカートが印象的。

☆コンスタン・トロワイヨン『ノルマンディー、牛と羊の群れの帰り道』湿った大地や秋の森の様子が伝わってくる。

☆アンリ=ジョゼフ・アルピニー『ヨンヌの思い出、サン=プリヴェからブレ ノーへの道』画面の半分以上が美しい水色の空。

☆シャルル・ジャック『平原の光の群れ』羊のいる風景を徐情的に描き、羊のラファエロと称された。

☆コロー『水飲み場の羊の群れ』明るい空。

『突風』アトリエで製作されたとみなされているが、現実の一場面を切り取ったかのように非常に正確な観察に基づいて描かれている作品だと言われている。

☆ブータン『ベルク、出航』光や大気の表現を追求したブータンは、印象派の先駆者とみなされていた。コローはブータンを「空の王者」と呼んで賞賛し、青年時代のモネは、ブータンに倣って戸外で描くようになったそうだ。

☆モネ『税関吏の小屋・荒れた海』黄色、白、青、きらめく色彩に何とも癒される。

☆アルフレッド・シスレー『カーディフの停泊地』靄によってほとんど一体化する空と水はシスレーにとって絶えず重要なモティーフ。明るい色彩と軽快なタッチの画家。

☆マクシム・モーフラ『モルビアン、キブロンのしけ』自然の力強さを表した作品。


2021年6月12日(土)夫と

旅立ちの美術静嘉堂文庫美術館) 

いよいよ明日で閉幕。10分位前に到着すると、すでに30名ほど並んでいた。2か月ぶりに改めて作品を鑑賞し、しっかりと胸に焼き付けた。

それにしても『曜変天目』(→ウィキペディア)は美しすぎる。


2021年6月1日(火)

ライデン国立古代博物館所蔵 古代エジプト展-美しき棺のメッセージーBunkamura

再開初日だったが、完全予約制なので混んでおらず、ゆっくり鑑賞できた。古代エジプトにタイムスリップ。とても不思議な気持ちになった。

特に心惹かれた作品

『神の標章の装飾』前664-525年頃。宗教儀式で用いる木製の杖に付けられたもの。エジプトの船を示している。細かい装飾。見入ってしまった。

『死者の書前304-330年頃。図説は何冊か読んだことがあり、本物を見ることができて感動した。

『セベクテンの石碑前1980-1760年頃。美しいオレンジの石碑。4千年も前のものが残っているなんて不思議。

『醸造所の模型』前1980-1760年頃。隅で男性が釜でパンを作っている。この時代からパンを焼いていた⁈ 感慨深い。

『棺直立させた状態で展示されている12体もの棺は圧巻。年代によって色や装飾に違いがあり見応えがあった。

女性のミイラ』前817年頃。タリスもしくはタ(ネト)カルウのミイラ』前800年頃に埋蔵された完全なるミイラ。顔の復元模型

CTスキャン解析結果の映像が流れている。CTスキャンは、ミイラの体の中まで見ることができ、食生活や病歴までわかる。画像解析により復元されたミイラの顔は特徴がよくわかる。恐るべし。


2021年5月21日(金)

弦屋光溪 現代浮世絵展 “写楽”、その先へ―Bunkamura Gallery) 

☆Bunkamuraロビーラウンジ(→食べログ)でお茶。

本や過去の展覧会図録も置いてあり、見るのが楽しい。雰囲気も良く、ゆっくり過ごせておすすめ♡


2021年4月17日(土)夫と

旅立ちの美術静嘉堂文庫美術館) 

 静嘉堂は来年(2022年)、創設130周年・美術館開館30周年を迎えるにあたり、美術館展示ギャラリーを丸の内の明治生命館1階に移転することになった。世田谷区岡本での展覧会は今回が最後とのこと。私は世田谷区在住なので、とっても残念だが、丸の内は、静嘉堂文庫創設者・彌之助氏が美術館建設を夢みた場所とのことだし、世田谷区岡本よりもはるかに交通の便が良く、多くの方が素晴らしい作品を楽しむことができるので、仕方ないとも思う。

 

 今回の展覧会は静嘉堂所蔵の国宝7点すべてが集結されているので、絶対に観ないと勿体ない!→クリック

旅立ちがテーマの美術品が4章に分けて展示されてる。今日は講堂で学芸員さんによる列品解説が80分ほどあった♡

 

<特に心惹かれた作品>

『白井可交斎 風雪三顧蒔絵象嵌印籠』

細かく描かれた図様で、かなり手の込んだ印籠。

『色絵松竹梅文笈形丁字風炉』 

丁字風炉と呼ばれる香炉の一種で室内や厠の臭い消しのための丁子(クローブ)の皮を煎じて芳香を発散させる道具。笈をかたどった風炉と手箱形の釜からなり、さわやかな青・緑・金の色絵で松竹梅が描かれている。とても可愛い。同じような香炉が売っていたら、絶対に購入する。

『青花釉裏紅八仙文瓢形温酒器』

上下二器に分離する構造で、下部は熱湯を入れて注器を保温する機能を持つとか。形や取っ手、注ぎ口、蓋がとても可愛いい。同じような形の酒気が売っていたら、絶対に購入する。

『国宝 手掻包永』

刀がこんなに美しいとは!

『曜変天目』

本当に美しい。いつまでも観ていられる。


2021年3月21日(日)夫と

岩崎家のお雛さま静嘉堂文庫美術館) 

今回も見応えのある展覧会だった。

<心惹かれた作品>

 1.『立雛』江戸時代の立ち雛の中でも最大級のもの。ステータスシンボル。

11.五世大木平藏『岩崎家雛人形 仕丁』仕丁(朝廷や貴族、寺院などで雑役に従事した男性たち)が、温められた鍋の前で酒肴を楽しんている様子が何とも微笑ましい。

28.『犬筥(いぬばこ)』伏せた犬の形を模した紙製の蓋物(張子)。顔は幼児に似せて作ることもあったり、梅や松や鶴など吉祥のモチーフで装飾されている。夫婦和合の象徴とされ、江戸時代に雛道具の一つとなったそうだ。

29.『犬筥』江戸時代の犬筥の中でも最大級のもの。各所に名家の牡丹の家紋があしらわれている。極彩色の装飾が見事。

38.尾形光琳『紅白梅図屏風』

39.尾形光琳『鹿鶴図屏風』金地の二曲屏風に桜と鹿、楓と鶴を大きく描いた作品。春秋と鹿鶴を対比している。各モチーフはデフォルメされて、巧みに画面に配され、平面的な描写がより装飾性を感じさせる。樹幹には光琳が得意とした「たらし込み」の技法が用いられている。

白・赤・黒と色の使い方が見事。鶴の頭の毛とか細かいところまで巧み。いつまでも観ていたい作品。

48.『吉野山蒔絵十種香箱』二段の十種香箱。金銀の粉や薄板を用いた多様な蒔絵、金具技法を駆使して吉野山の景色が表現されている。箱の中には聞香の道具一式が納められ、いずれも同じデザインで統一されている。

凄く美しい。似ている香箱が売っていたら、絶対に購入する。香箱を見る度に幸せな気持ちになるだろうな。

51. 曜変天目(稲葉天目)国宝。世界中で3つ。日本のみ。器の内面に輝く光彩を伴う斑紋は釜の中で偶発的に生まれたとか。本当に手のひらに乗る宇宙。凄く美しい。

52.歌川国貞『芝居町 新吉原 風俗絵鑑』吉原のメインストーリートで桜を楽しむ遊女や客引き。


2021年2月4日(木)夫と

江戸のエナジー 風俗画と浮世絵静嘉堂文庫美術館) 

今回も見応えのある展覧会だった。→OBIKAKE(河野館長と吉田学芸員が語る「江戸のエナジー 浮世絵と風俗画」展の見どころ

 

<心惹かれた作品>

 1.英一蝶(はなぶさ いっちょう)『朝暾曳馬図』味わいのある傑作。水面に映る影法師に癒される。

 2.円山応挙『江口君図』遊女の亡霊がとても美しい。銀泥で打掛を描いている。着物の柄の細かさに溜息。

 3.  菱川師宣『十二ヶ月風俗図鑑』風物詩を描いた絵巻。人物の所作や衣服が何とも楽しい。

 4.『四条河原遊楽図屏風』重要文化財。四条河原の遊興地が描かれた屏風。400年も前の民衆の賑わいが伝わってくる。

34.36.38 喜多川歌磨

45. 葛飾北斎『吉原妓楼の図』高い視点から室内を捉え、人物の大小を含めた的確な空間表現が見事。

46.  歌川国貞『両国夕涼みの図』

51.歌川広重『武陽金沢八景夜景』風景版画。美しい青。

56.西川佑信『女通玄図』遊女が持っている瓢箪から、駒ではなく牛が飛び出した。驚く通玄先生。楽しい作品。

68.歌川国芳『雪見舟図』女性がすだれを上げ、顔を出して雪を見ている。舟の中には食べ物が入っていると思われる桶が見える。江戸の時代も雪を楽しんでいるのがわかる。


2021年1月11日(祝)

国立新美術館(独立書展)


2020年11月30日(日)

ベルナール・ビュフェ回顧展Bunkamura

チケットが4枚あったので、家族で観賞。ビュフェの個性豊かで圧倒的な才能を見せつけられた回顧展だった。でも、さびしいエネルギーを感じてしまう作品が多々あり、もう少し明るい作品も観たいと思った。

<特に心惹かれた作品>

『小さいミミズク』羽を休めているミミズクは何とも愛らしく、ビュフェの生き物への愛情が感じられる。背景は水色のグラデーションになっていて優しい雰囲気。

赤い花ビュフェの作品は黒い輪郭線が特徴的だが、赤い花は、黒い輪郭線を使わず、カンヴァス上に赤い絵の具を連続して絞り出して描かれている。大胆で華やかな作品。


2020年11月25日(水)

日本を揺さぶった翻訳明治から現代まで日本近代文学館

「西洋の文学や思想はどのように翻訳されてきたか、日本の文学はどう翻訳されたのか」がテー

マ。見応えがあった。

<メモ>

・二葉亭四迷はドストエフスキーの罪と罰(人間心理の内奥を描いた作品)が愛読書。 浮雲の文章は「ドストエフスキーを真似た」と述べていたように、その作品から大きな影響を受けた。

・川端康成の字が好き。興味深いエピソードの数々。

・谷崎潤一郎が細雪の英訳に線を引いて、30箇所ほどメモ用紙を挟めているものが展示。厳しいお言葉が並んでいた→原文の味が出ていない、ピンとこない、ぬけている、これでは物足りない、間違えではないか。

・有島武郎は絵が上手。(滞在先のロンドンで写生した大英博物館の水彩画などが展示)

(有島武郎 海外留学・旅行中の自筆絵はがき帖から)

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文壇カフェが併設→「BUNDAN」

メニューは作品中に登場するお料理で、選ぶのが楽しい。私が注文したのは「シャーロック・ホームズのビールのスープとサーモンパイ (サーモンパイ、ビールのスープ、サラダ)」

アーサー・コナン・ドイルの小説「シャーロック・ホームズ・シリーズ」の中で、ハドスン夫人のアパートで共同生活をしていた名探偵のシャーロック・ホームズと医師のジョン・H・ワトスンを魅了した、夫人の特製料理とのこと。

スープはとっても不思議なお味。癖の強い苦いハーブみたいな感じかな?サーモンパイはとっても美味しかった。

文壇カフェなので興味深い本が沢山あったが、大好きなCATSを発見

静かな空間でゆっくり読書を楽しめる素敵なカフェだった

文学館は駒場公園内にある。敷地内の旧前田家本邸は無料で公開されている。 


2020年11月19日(木)夫と

能をめぐる美の世界~初公開! 彌之助愛蔵から120年・新発田藩主溝口家旧蔵能面コレクション~静嘉堂文庫美術館) 

 静嘉堂文庫美術館は大好きな美術館♡ 旧三菱財閥の故岩崎彌之助・小彌太氏によって収集された国宝・重要文化財を含む6,500点の古美術品や和漢20万冊の古典籍が収蔵されている。展覧会はこじんまりしているが逸品揃い。展示の仕方も工夫されていて見やすいし、あまり混んでいないので、ゆっくりと鑑賞でき、素晴らしい美術品を堪能できる。

 展覧会の度に講演会や司書さんの列品解説などが行われているので、日にちをチェックして行くと良いと思う。東京区内とは思えない景色もおすすめなので、できればお天気の良い時に、特に水仙が咲く頃がおすすめ!

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 今日は、コロナ禍のため地階講堂でスクリーンによる列品解説が行われた。作品を鑑賞する前に解説を聞いておくと、より楽しる。今までは能面に対して怖いイメージしかなかったが、興味深く鑑賞することができた。

 能面を見るコツは、正面からだけではなく色々な角度から見るのがよいとか。奥行きが能面によって全然違うし、どんなに似ていても一つひとつ違う。シワやヒゲも其々個性的で面白い。

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<能面の列品解説:能面の役割や意味>

・翁:面を着けたら神様になり祈りの舞を踊る。

・阿漕(あこぎ):亡霊で現れる。

・一角仙人:インド。お母さんは鹿。目が金色(*人間ではない存在) 

・景清:平家。ほとんど目が見えない状態で舞う 。

・痩男:目が黄色。怨霊。お坊さんに訴える。地獄で苦しんでいるのに漁をやめることができない。

・童子:不老不死 。

・猩々:水の中に住んでいる妖精。おめでたい 。

・小面:まっすぐな毛描により若々しさを表現。張りのあるふっくらした頬。口角の上がった口元が特徴。

・万媚:鬼か人間に化けた。妖艶の役。乱れ髪(人生の経験を経た女性*耳のところの髪の毛の流れで役がわかる)。

増髪:大きく乱れた毛描。眉間の緊縮。額のエクボ状の窪みが特徴。苦悩と狂乱、精神の高ぶりが感じられ、神がかりな巫女や女神の役などに使用される。

・姥:神様がお婆さまの姿をとった もの。

・老女:小野小町。絶世の美女が老いた時。

・大悪尉:「悪」は悪いではなくて、もの凄い力を持っているという意味。自然界の力の強さを表す・褒め言葉。

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 彌之助は50歳を過ぎて能に魅せられ、のめりこんでいったそうだ。能面の他、ご自宅に飾っていた刺繍額「翁」「鞍馬天狗」「羽衣」も展示されていた。当時の刺繍の第一人者「菅原直之助」によって作られた作品で、着物の陰影や織物の質感表現など細部まで美しく非常に見応えがあった。残念なことに菅原直之助は会に所属していなかったので、名前が残らなかったそうだ。 

 他には、桃山時代・慶長年間(1596年~1615年)の「通小町(光悦謡本)」は雲母摺りの料紙に光悦風の書体の木活字を使い両面印刷されているもので、連続活字を使用し、書写体の流麗さを表現した美本。400年も前の本が綺麗な状態で保管され、私たちの目を楽しませてくれるとは、静嘉堂文庫美術館さんに感謝の気持ちが沸き上がった。

 明治を代表する彫刻家、加納鉄哉(1845-1925)の仮面も追力があり素晴らしかった。加納鉄哉は、明治17年の法隆寺夢殿「救世観音像」開扉をフェノロサと岡倉天心と共に行った人物と言われている。 


2020年1月31日(金)次女と

カラヴァッジョ展あべのハルカス

 列品解説がカラヴァッジョの口振りだった。展示はバックに赤い壁紙を使用し、カラヴァッジョ作品をより際立させていた。「リュート弾き」では作品の前に3D化したリュートが置かれていて、ボタンを押すと作品「リュート弾き」に描かれた楽譜のメロディーが流れるという演出がされていた。色々と工夫されていて楽しい展覧会だった。

作品も見応えがあった。光と闇の強烈なコントラストを堪能した。

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<カラヴァッジョ>

☆悲嘆に暮れるマグダラのマリア:顔が見えないのに悲しみがリアルに伝わってきた。

☆「法悦のマグダラのマリア」:左から差し込む光で表情を浮かび上がり、うっすらと開いた左目が何ともエロテック。

☆「執筆する聖ヒエロニムス」:聖人の頭とドクロの対比が見事。

☆「歯を抜く人」傍観者たちの表情が其々面白い。

☆「洗礼者聖ヨハネ」:ヨハネの憂いを帯びた瞳に引き込まれた。

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<他の画家>

☆グエリエーリの「ロトと娘たち」:表情が凄く上手。 

☆オランツィオの「聖母子」:美しい。母の優しさが伝わってきた。

☆ルイ・フィンソンの「聖セバスティアヌス」凄く暗いけれど美しい。


2020年1月20日(月)

国立新美術館(独立書展)


2019年6月27日(木)

クリムト展東京都美術館


 2019年12月8日(日)夫と

名物裂と古渡り更紗静嘉堂文庫美術館) 

 世界に3つしか現存しない国宝の「曜変天目茶碗」をを鑑賞

ロビーには重文「油滴天目」が展示されており、写真撮影OK。美しく放つ光に心奪われた 


2019年11月30日(土)夫と

東西数奇者の審美眼五島美術館


2019年5月14日(火)次女と

印象派への旅 海運王の夢Bunkamura


2019年1月31日(木)

フェルメール展(上野の森美術館)


2019年1月10日(木)長女と

ロマンティックロシアBunkamura


 2018年11月17日(土)夫と

生誕200年記念~幕末の北方探検家 松浦武四郎展静嘉堂文庫美術館) 


2018年11月30日(日)夫と

東西数奇者の審美眼五島美術館


2018年10月15日(月)夫と

ルドンひらかれた夢ポーラ美術館


 2018年7月26日(木)

明治からの贈り物静嘉堂文庫美術館) 


2018年6月24日(日)夫と長女と

くまのパディントン展Bunkamura

何とも愛くるしいパディントン。愛情がつまった展覧会だった。

第8巻からの共訳者である田中琢治氏が、小学2年生の時に訳者の松岡享子氏に宛てた手紙が展示されていた。 

松岡享子さん こんにちは、
がんばれヘンリーくんをやくしてばかりいないで
いそいで くまのパディントンをやくしてください。
おもしろくておもしろくてやめられません。
はやくあと7さつとも やくしてください。
享子さん はやくはやく やくしてください。
はやくあと7さつ みんなよみたいから はやくしてください。
さようなら

あのねメール通信~福音館書店メールマガジンVol.57 《6》書籍編集部だより」から引用 

 

素直で可愛い♡ パディントンが大好きで、早く続きを読みたい気持ちが伝わってきた。

その大好きなパディントンを、大人になって松岡氏と共訳するようになるのだから、人生は面白いし感動する。 

チケットホルダー&チョコレート


2018年6月11日(月)長女と

プーシキン美術館展―旅するフランス風景画東京都美術館

内覧会だったので、ゆっくりと鑑賞することができた。見終わった後は、本当にフランスを旅した気持ちになった。それにしても、これほど素晴らしい作品を所蔵しているプーシキン美術館は恐るべし。

見応えがあったのは、やはり初来日の『草上の昼食』。モネが26歳の時の作品。

他に魅了されたのは、クロード・ロランの『エウロペの掠奪』

<ジャック・ド・ラジュー 『狩猟後の休息』

アンリ・ルソーの『馬を襲うジャガー』

原田マハ氏の小説『楽園のカンヴァス』を読んでからは、アンリ・ルソーに心惹かれるようになった。


 2018年3月10日(土)夫と

~錦絵に見る江戸の粋な仲間たち~歌川国貞展静嘉堂文庫美術館

 イベント『私と国貞/ロバート キャンベル氏』へ。90分の講演会。ロバート キャンベル氏は日本人以上に日本文化に精通していらっしゃる。流暢な日本語で楽しいお話を聞かせてくださった。終了後、国貞展後期の作品を鑑賞。

 庭園の梅は終わっていたが、水仙は美しく咲いていた。


2018年2月15日(木)

~錦絵に見る江戸の粋な仲間たち~歌川国貞展静嘉堂文庫美術館

 今日はこの近くで体操指導。参加された方が、「ぜひ、美術館の庭園に行ってください。梅も咲き始めたけれど、水仙が綺麗ですよ。甘い香りに癒されますよ!」と教えてくださった。

行って本当に良かった!美術館は、東京23区内とは思えないほど静寂と緑あふれる自然の中にある。庭園に入ると、梅と水仙の優しくて甘い香りに、ただただ癒された。5年も前から毎月体操指導に行っているのに、こんな素晴らしい場所を知らなかったなんて。あ~もったいない。

 美術館では『歌川国貞展』が行われていた。歌川国貞は50年もの間トップを走り続けた浮世絵師だ。

 素晴らしい作品を一通り鑑賞してから、DVDを30分鑑賞(彫師と摺師の仕事がよくわかる)。錦絵とは多色摺りを用いた木版画のことで、絵師、彫師、摺師の力で完成される。作品によっては10版以上の色を重ねて摺られているものもあり、その色鮮やかさが「錦のように美しい」ことから「錦絵」と名がついたそうだ。

 静嘉堂美術館の錦絵は光に当てることなく保存されてきたため保存状態が大変良く、江戸当時のままの鮮やかな色を観ることができる。あまりの美しさに涙が溢れた。

 美術館の入り口に戻ると、ちょうど司書さんの列品解説が始まり、「浮世絵は江戸時代にはじまり、浮世『現世』をモチーフにした絵のジャンルなので、江戸の人々に会いに行くような気持ちで鑑賞してくださいね」とおっしゃった。丁寧でわかりやすい説明を聞きながら1時間鑑賞。

「細部をよく観察すると、ひとつの絵から色々なことが読み取れます」と錦絵を楽しく観る方法をアドバイスいただきいた。

 『今風化粧鏡』というシリーズは、紙いっぱいに丸い鏡があり、その鏡の中に女性の顔が描かれている。細部を観ると、歌川国貞の遊び心が分かる。

 『双筆五十三次』は、歌川広重が風景を描き、歌川国貞が人物を描いた合作。

 『仁木弾正左衛門直則 五代目松本幸四郎』はお金にも時間にも糸目を付けずに作られたもの。最高の技術力を感じることができる作品。鬘をよく観ると、毛の一本一本が細い線をいくつも重ねて描かれている。鬘は立体感を出すために、艶墨と地墨2種類の墨を使い分けて描かれているそうだ。

 非常に充実した展覧会だった。本当に江戸に遊びに行ったみたい。江戸の人々の日常生活を垣間見ることができた。(所要時間200分)

今回は前期で2月25日まで。後期は2月27日から3月25日まで。前期と後期、すべての作品が入れ替わるそうなので、後期も必ず行きたい!


2018年2月9日(金)夫と

小平市平櫛田中彫刻美術館

 近代彫刻界の巨匠『平櫛田中氏』の美術館。「田中氏は100歳を過ぎても制作意欲が全く衰えず、木彫りの材料のクスノキを購入。97歳で新居を建てることを決め、98歳で転居。107歳の長寿を全うされた」と2年位前にラジオで聞いてから、ずっと行きたいと思っていた。

 まずはビデオ鑑賞(35分間)。次に音声ガイドを借りてゆっくり作品を鑑賞。どの作品も木で彫られたとは思えないほど精巧で見事。『鍾馗』の前に立つと、胸が熱くなり涙が溢れた。魂が震えるってこういうことなのかと思った。

 美術館横のアトリエ兼邸宅は、あらゆる部屋から美しい庭を見ることができる。(所要時間120分)


2018年1月21日(日)

国立新美術館(独立書展)


2017年9月26日(火)長女と
深海2017国立科学博物館
 長女のリクエスト。長女は前回(2013年)も鑑賞。人気の展覧会。14時頃に入館。待ち時間はなかったが、来客数は多くて混雑していた。
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2016年6月21日(火)長女と
樹をめぐる物語(損保ジャパン日本興亜美術館)
 「樹木」をモティーフにした展覧会。作品は110点。1850年から1920年までのロマン派からバルビゾン派、印象派、新印象派、ポスト印象派、象徴派、フォーヴまでのフランス風景画の変遷をたどっている。樹木の絵なので派手さはないが、見応えのある展覧会だった。 絵の中の樹木に癒され、非常に心地よい時間を過ごした。
  感動した作品は、ギュスターヴ・ドレの「嵐の後、スコットランドの急流」とアルフレッド・クルゾンの「カステル=フサノの森」。
 「スコットランドの急流」は108×183の大きな作品。嵐の後の深い渓谷に、雲の隙間から差し込む光が非常に美しかった。
「カステル=フサノの森」は木炭画なのだが、力強く美しい作品だった。
 美術館は損保ジャパン日本興亜本社ビル42階にあり、入口の大きな窓から新宿副都心を眺めることができる。 東郷青児の作品の他、58億円で落札されたというゴッホの「ひまわり」、ゴーギャン、セザンヌなどの作品が常設展示されている。東郷青児の作品は優美で心奪わる。
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2016年6月12日(日)

カラヴァッジョ展国立西洋美術館
  最終日だったが、思っていたほど混雑はなかった。

 カラヴァッジョは38歳と短い生涯だったため作品は60数点しかないのだが、展覧会では11点もの作品を観ることができた。その中の1点は世界初公開の「法悦のマグダラのマリア」。
カラヴァッジョが描くキリストやマリアは、伝統的な表現と異なり、現実の景色のようにリアルに表現されていたため、「神への冒涜」と言われていたとか。
 「バッカス」や「果物籠を持つ少年」は本当に美しかった。天才画家の圧倒的な才能を見せつけられた展覧会だった。
 
黄金のアフガニスタン東京国立博物館
  展示品は、内紛の混乱の中で国立博物館の職員たちが命を懸けて密かに持ち出したもの。展示品を鑑賞しながら感謝の思いで胸がいっぱいになった。
 展覧会は第1章から第5章から成り、私は第3章のコーナーが特にときめいた。 1978年にアフガニスタンの北部で発見された6基のお墓。そこに埋葬されていた6人が身に着けていた金やトルコ石、ガーネット、パイライトを組み合わせた美しい装飾品に釘付けになった。現代人の女性でも身に付けたくなるような可愛い装飾品もあり、ずっと見ていたいと思った。
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2016年5月13日(金)長女と

生誕300年記念 若沖展 東京都美術館
  金曜日の閉館は20時なので、長女と上野で待ち合わせをして16時に美術館へ。 いやいや驚き。160分待ちのプラカードが! 後日出直そうかと思ったが、長女の都合の良い日が明後日の日曜日しかないとのこと。(開催日は4月22日から5月24日までの31日間) 美術館の人に聞いてみると、「昨日から混み具合が凄く、ゴールデンウイーク以上」だとか。「朝の6時20分から並んでいる人もいて、9時には2000人以上」「最終日まで何時に来ても相当待つことは覚悟してください」とのことだったので、観て帰ることにした。
 私たちの前に並んでいたご婦人4人と話が弾み、待ち時間は短く感じられた。入場できたのは18時半だったが、 2時間半も待つ価値のある素晴らしい展覧会だった。
  伊藤若冲(1716-1800)は18世紀の京都で活躍した画家。写実と想像を巧みに融合させた「奇想の画家」として称せられている。
  今回の展覧会は初期から晩年までの代表作約80展が展示されている。どの絵も見事で、繊細に描かれた動植物の美しさや躍動感ある鶏に感動しっぱなし。色彩豊かな「動植綵絵」も本当に素晴らしかったが、筋目描き(水の含みの良い画箋紙の特性を生かして薄墨を重ねず滲ませるようにして描くと、乾いた時にあいだに白い線が残る。これを輪郭線の代わりにして描いていく技法)などを巧みに用いて描いた水墨画に感嘆した。

  展覧会に行った際には必ず「音声ガイド」を借りる。これが楽しみの一つでもある。若沖展のナビゲーターは中谷美紀さん。好きな女優さん♡ 若沖展は作品解説が一切ないので、「音声ガイド」は必須!
 20時半、会場を出ると、まだ入場できない人たちがエスカレーターの上まで並んでいた。今日は何時まで延長なのかな?
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2016年4月22日(金)
ボストン美術館所蔵 俺たちの国芳 わたしたちの国貞Bunkamura
 幕末の絵師「歌川国芳」と「歌川国貞」の選りすぐりの作品が展示されている。保存状態が非常に良く、「さすがボストン美術館!」だと思った。
 当時の浮世絵は歌舞伎スターのブロマイド的役割があり、最新のエンターテインメントやファッションを伝える重要なメディアだったそうだ。 豊かな色彩や美人画の着物の柄を観ているだけでも心踊る非常に楽しい展覧会だった。
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第21回 NHKハート展
  詩とアートを組合わせた展覧会。障害のある人がつづった詩に込められた思いを、ボランティアで参加された著名人やアーティストが、アート作品で表現している。
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2016年4月5日(火)長女と
生誕150年 黒田清輝-日本近代絵画の巨匠(東京国立博物館)  
 素晴らしい展覧会だった。作品にも黒田清輝という人間にも心奪われた。恋人だったマリアを描いた『読書』は明るい光に満ちていて、とても美しかった。

 黒田氏の作品の他にも、彼が同時代に影響を受けたフランス絵画も展示されており、より楽しめた。印象的だったのは、師匠のラファエル・コランの「フロレアル(花月)」、バスティアン・ルパージュの「干し草」。しばらく見入ってしまった。
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黒田記念館

特別公開「国宝土偶 縄文の女神」と1階の考古展示室も鑑賞。
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 東京国立博物館は観るところが多く、一日居ても飽きない。


2016年2月25日(木)
村上隆の五百羅漢図展森美術館
巨大、そして非常に奥の深い作品に驚愕した。五百羅漢図展は圧巻。
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 ピアスを開けるか悩んでいる私。ほとんどの羅漢さまがピアスをしていたので、私も開けようかな?


2016年1月7日(木)

国立新美術館(独立書展)


2015年8月29日(土)夫と
相田みつを美術館
 今年は戦後70年。みつを氏が「どうしてこういうものを書くようになったのか」という原体験を語った講演会の時のものが放映されていた。みつを氏には戦死されたお二人のお兄様がいらしたそうだ。「戦争からは悲しみしか生まれない。戦争は絶対にしてはいけない」とお話しされていた。
  みつを氏の書の横に館長の相田一氏(相田みつを氏のご長男)の解説が書いてあり、書の意味をより深く知ることができた。謙虚に自分を見つめて生きてきた人の詩だからこそ、多くの人

に感動を与えるのだと思った。私は時々、「にんげんだもの」と言ってしまうことがあるのだが、この言葉は、謙虚に誠実に生きている人が使う言葉だと気が付き、甚く反省した。


2015年5月1日(金)夫と
尾形光琳300年忌記念特別展「燕子花と紅白梅」根津美術館) 
 夫と鑑賞。生命力溢れる「紅白梅」は圧巻。流水のゆるやかな曲線と枝の直線が何ともエロティック。 それにしても根津美術館は素晴らしい。都会の南青山に2万平方メートルを越す敷地。国宝、重要文化財、重要美術品を含む7400件もの日本・東洋の古美術品。これだけのものを収蔵するなんて、恐るべし初代根津嘉一郎氏。
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2015年1月17日

国立新美術館(独立書展)


2014年8月1日(金)長女と
華麗なるジャポニスム展
  長女が、「どうしても今日、世田谷美術館 に行きたい」と言うので、二人で出掛けた。
 ボストン美術館の所蔵品より「ジャポニスム」をテーマに厳選された約150点の作品を集めた展覧会。

 美術館敷地内のル・ジャルダンでランチをした後、音声ガイドを借りて、ゆっくり観覧した。
(ル・ジャルダンはお庭を眺めながら食事を楽しむことができる。お料理は普通。ケーキが美味しい♡) 
 西洋では19世紀後半から20世紀初頭にかけて日本美術が大流行し、西洋の芸術家たちは日本の浮世絵や工芸に魅了され、自分たちの作品に取り入れていったそうだ。 展覧会では西洋の芸術家たちの作品と日本の浮世絵などの作品が並べて展示されており、比べて見ることができるため、ジャポニスムの影響を受けたことがよくわかったた。
  浮世絵などの作品は本当に美しく、胸が熱くなった。非常に有意義な時間を過ごすことができた。
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長女が着物を着て写真を撮ってもらっていた。8月の金曜日13時~15時のみのイベントだとか。
《着物を羽織れば、あなたもラ・ジャポネーズ。葉書サイズの写真を1枚撮影100円》
長女がどうしても今日来たかった理由がわかった。
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ラ・ジャポネーズの顔出しパネルがあったので、私も1枚。
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2013年6月16日東京都美術館(独立選抜書展)


2013年5月4日 夫と次女と

藤城清治 影絵横丁展(教文館)

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2013年1月26日セントラル美術館(書壇受賞に輝く作家展)


2010年5月4日 棟方志功展(武蔵野市立美術館)

2010年5月1日 歌川国芳展(府中市美術館

2010年4月4日 石井桃子展(世田谷文学館


2009年6月4日(友人と)
阿修羅展☆美男子阿修羅様
  Hさんと上野の国立博物館で開催されている「国宝 阿修羅展」へ。 来場者が6月2日に80万人を突破し、1974年の「モナ・リザ展(約150万人)」、1965年の「ツタンカーメン展(約129万人)」に次ぐ歴代3位の記録だとか。
  入場制限があり、待ち時間は1時間半~2時間と聞いていたので、おにぎりを握っていった。 Hさんとお喋りをしたり、おにぎりを食べながら待つこと1時間40分。
  阿弥陀三尊像の美しさに涙があふれそうになり、手を合わせずにはいられなかった。念願の阿修羅様も本当に美男子で、ずっと見ていたいと思った。 
  余談だが、私の夫は横顔が美しく、私はよく見とれているのだが、正面顔が横顔ほど美しくなく「同じ人間なのになあ……」と残念に思うことがある。
 阿修羅様は3つのお顔を持ち、正面からはとても美しく、左からもまあまあ美しいだが、右からのお顔はそれほどでもないので、夫のことも良しとすることにした。
 阿修羅様は腕が6本もあるので、「6本もあったら便利よね。お茶碗洗いながら拭いて、しまうことができるし」と私が言うと、Hさんは「でも洋服着るの、たいへんよ」と言った。


2008年4月20日(夫と)

東山魁夷展東京国立近代美術館

 154点もの作品が展示されていた。東山氏の回顧展では最大規模とのこと。神を感じ、愛を感じ、心洗われた展覧会だった。


2006年11月30日(友人たちと)
ルソーの見た夢、ルソーに見る夢世田谷美術館

ランチは「ケケ」